宴会をシミュレーションしてみよう

ゴシック体の大文字とともに、「SO14001の認証を取得しました」「美しい地球を美しいまま、子どもたちに残していってあげたい」と訴える十五段ぶち抜きの紙面。
1999年7月、日経流通新聞に掲載された全面広告が、大きな話題を呼んだ。 冷蔵庫や冷凍庫の削減、エアコンフィルターの清掃、閉店後の居残り禁止まで、可能な限りの行動計画を策定し実施する。
「電気.水道の節約によるニ酸化炭素排出削減量は、2001年度末までに3009減らすと言う。 洗剤削減や無リン化促進で、水質汚濁への影響814少分の軽減効果を見込んでいる」と話すのは、当初から環境管理責任者として計画の立案、遂行に携わってきた社長室長S(36)。
現在の140店舗を、2001年には237店舗に拡大するが、今の状況のまま何の対策も講じなかった場合と比べた数値だ。 生ごみや、ペーパータオルなど消耗品の廃棄量をできるだけ少なく抑え、建設廃材削減、リサイクルシステムの構築にも取り組み、これらコスト削減見込み額は、3年間で3億円以上を予想する。
「外食産業による環境への影響は、製造業など他産業と比べそう大きくはない。 世論の受けを狙ったスタンドプレー」Wフードサービスの大的な「環境宣言」には当初、同業他社の一部に冷ややかな受け止め方があった。
Wフードサービスでは、環境方針、中期目標、環境マネジメントプログラムの策定など、認証取得に関するノウハウを無償で公開している。 2000年1月時点で50件を超す問い合わせがあり、うち半数以上が同じ外食産業系の会社、個人からのものだ。
認証取得を目指してプロジェクトチームが活動を始めた1年後の1998年秋、実は社内でも同様の疑問が提起されていた。 「所詮家庭の台所の延長。

そんな外食産業で、2500万円の費用と長い時間をかけてやる意義や効果があるのだろうか」安全な食事を楽しんでもらうことの延長線上に位置付けていた「環境宣言」の狙いが、社員の間でも上辺しか理解されていなかったことに、Wはショックを受けた。 「環境の危機が叫ばれている今、どんなに小さくても身近な1つ1つから実行するのが、ともに地球に住む人間の責務。
業界一番乗りを意識したものでも、自己満足に浸るためのものでもない」日ごろ笑みを絶やさぬWも、この時ばかりは本気で怒った。

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